要介護３の状態やもらえるお金について解説｜自宅で介護できる可能性は？

この記事の監修者

笑って介護　代表　氏原　大貴

理学療法士など５つの資格・認定を習得。業界を10年以上を経験し、「のぞみ整体院」を６店舗運営。

「通い続ける整体院」ではなく、根本改善を目的とした施術が評判となり、年間１万人以上が来院。「もっと自宅で動けるようになりたい」という脳卒中後遺症の方、高齢者の方の声がきっかけとなり、「笑って介護訪問リハビリマッサージ」サービスを開始。利用者の方からは多くの喜びの声が寄せられている。

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要介護３の状態とは

要介護３の状態は、日常生活全般で介護が必要になっているような状態です。

立ち上がりや立ち姿勢の保持も不安定になってくる段階のため、お風呂はもちろん、トイレや着替えなど、様々な日常生活に介助が必要になってきます。

また、全身的に体力も落ちてくるため、飲み込む力の低下にも注意が必要な段階と言えるでしょう。

令和３年６月の時点で、要介護３と認定されている方は、全国で91万人以上になっています。

参考：厚生労働省　要介護認定はどのように行われるのか
厚生労働省　第２－１表　要介護（要支援）認定者数　男女計 

要介護２・３・４の違い

要介護２は、日常生活一部に介護を必要とする生活の方が多くいます。

中には、サービスをうまく利用して一人暮らしをしている人もいるくらいです。

要介護３では日常生活全般的に介護が必要になるため、一人暮らしは厳しくなってくることが予想されます。

認知症の程度は、要介護２では記憶障害程度ですが、要介護３では問題行動も生じてきてしまいます。

介護の手間は増え、介護に要する時間も増えていくことが予想されます。

要介護４では、日常生活のほとんどのことに介助が必要になり、認知症も進行し、意思疎通が困難になってくる段階です。

一覧にすると下記の通りです。

要介護３の方の介護が必要になる期間は？

要介護３の方に限った話ではありませんが、介護期間の平均は５年１ヶ月であることがわかっています。

出典：生命保険文化センター　令和３年度生命保険に関する全国実態調査

介護を必要とする期間は個人差が大きく、病気などにより様々な状態が考えられます。

一概には比較できませんが、上記のデータから５年程度介護をすると予想する必要があります。

また、要介護認定を受ける割合が増えてくるのは、75歳以上になってからです。

あなたの両親や配偶者が75歳に近づいているのであれば、介護に関する情報収集や、実際に介護が必要になった時のイメージを膨らませることを行っても良いでしょう。

出典：内閣府　第１章　高齢化の状況（第２節２）

要介護３でもらえるお金

要介護３の支給限度額は、270,480円です。

各介護度で支給される限度額は以下の通りです。

参考：厚生労働省　介護サービス情報公表システム　サービスにかかる利用料｜介護保険の解説

この支給限度額の範囲内で、ケアマネージャーさんにサービスを調整してもらいます。

何らかの事情で、支給限度額以上のサービスを利用しなければいけない場合、サービスの利用はできますが、支給限度額以上の分は実費になってしまうため、注意しましょう。

要介護３の自己負担額は？

要介護３の自己負担額は、基本的に１割です。

しかし、以下のチャートで該当する方は、自己負担額がそれぞれ３割・２割負担となってしまいます。

出典：厚生労働省　介護サービスを利用した時の 負担割合が3 割になります

要介護３でヘルパーを利用できる回数は？

要介護３では、１ヶ月の間に43回、ヘルパーを利用できます。

各介護度で利用できるヘルパーの回数は、以下の通りです。

出典：厚生労働省　「厚生労働大臣が定める回数および訪問介護」の公布について

また、回数だけでなく２時間ルールというものもあります。

２時間ルールとは、同じ人がヘルパーを利用する時に、サービスとサービスの間の時間間隔を２時間以上空けなければいけないというルールです。

このルールは、短時間に複数回ヘルパーによるサービスを提供することで、高額な報酬が発生することを防ぐ目的があります。

時間間隔を空けないでヘルパーを利用する場合は、１回のサービスとみなされますので、事業所とよく相談し、ヘルパーの利用時間を決めていきましょう。

要介護３は自宅で介護できる？

親や親族の家も含め、在宅で介護した割合が要介護３で54.9％という結果が出ています。

出典：生命保険文化センター　令和３年度生命保険に関する全国実態調査

約半数の人が自宅で介護をしています。

要介護４になると、在宅で介護をしている人の割合は、41.5％まで減少し、半数以上の人が施設を利用することになっています。

上記のデータから、自宅で介護をできる限界は要介護３あたりが妥当となってきます。

介護度が高くても金銭的な理由や本人の強い在宅希望など、施設利用に至らない理由は様々ありますが、要介護４以上になると、施設の利用を検討する人が多いようです。

要介護３の在宅介護が無理と感じたら

要介護３の方の在宅介護が無理だと感じた時の選択肢として、介護施設への入居が検討できます。

要介護３の方が入居できる施設は、以下の通りです。

それぞれの施設で様々な特徴がありますので、まずはケアマネージャーさんに相談して、施設見学から行ってみましょう。

介護度を上げないためにも、日々のリハビリは大変重要です。

介護度を下げたい、施設を利用するようなことは避けたいという方は、早めにリハビリに取り組み、日々の健康を維持していきましょう。

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