要介護１で受けられるサービスとは？要介護２との違いや、もらえるお金について解説

「要介護１ってどんな状態？」

「要介護１になったらサービスをどのくらい使えるの？」

介護保険の認定区分の一つである要介護１。

要介護１は、どの程度の状態のことをいうのか、どのくらいのサービスを利用できるのか、わからない方も多いと思います。

この記事では、要介護１の状態について具体的に説明し、支給限度額や使えるサービスなどについてもわかりやすく解説します。

要介護１とはどんな状態？認定されるには

参考：厚生労働省　介護保険制度における要介護認定の仕組み

要介護１は認知症だけでも認められる

要介護１に認定されるには、体が健康でなくなり介護が必要になるだけでなく、認知症の症状だけでも認定される可能性があります。

例えば、身体は健康でも認知症の症状があり、徘徊や感情の障害で介護が必要になれば、要介護１と認められることがあるのです。

参考：厚生労働省　要介護認定はどのように行われるのか

要介護１と２の違い

では、要介護１と２の違いはどのようなものがあるのでしょうか。

要介護１と２の大きな違いは、身の回りのことに介護が必要かどうかです。

要介護１の方は、認知症のない方であれば食事やトイレ、着替えや入浴など、身の回りのことは自分で行えることがほとんどでしょう。

しかし、要介護２となってくると、普段行っている日常生活の動作に介護が必要になってきます。

また、要介護１よりも要介護２の方が、認知症も進行している状態のため、お金や薬などの管理もしなければならないことが考えられます。

要介護１でもらえるお金とは

介護認定がされると、介護度に応じて「支給限度額（介護保険から給付される一か月あたりの上限額）」が割り当てられます。

要介護１では、167,650円が支給限度額です。

各介護度の支給限度額は以下の通りです。

要支援１	50,320円
要支援２	105,310円
要介護１	167,650円
要介護２	197,050円
要介護３	270,480円
要介護４	309,380円
要介護５	362,170円

この支給限度額以内で、ケアマネージャーが必要なサービスを組み合わせます。

支給限度額が割り当てられますが、自己負担１割（収入によっては２割負担、３割負担）が必要です。

支給限度額を超えてサービスを組むこともできますが、限度額を超えた分は全て自己負担となるため、できるだけ限度額内で収まるように調整しましょう。

参考：厚生労働省　介護サービス情報公表システム　サービスにかかる利用料｜介護保険の解説

要介護１で受けられるサービス

要介護１で受けられるサービスには様々なものがあり、代表的なものは以下の通りです。

要介護１の人がデイサービスを利用する場合は、一般的な回数は週２〜３回程度となっています。必要な人は週３〜４回程度利用される方もいるでしょう。

デイサービスは、利用時間や介護度によっても料金が異なります。

また、デイサービスの規模や算定される加算によっても料金が異なりますので、注意が必要です。

利用するデイサービスの料金がどれくらいになるのか、ケアマネージャーとしっかりと話をし、利用するところを決めていきましょう。

なお、デイサービスで食事や入浴、レクリエーションなどをする場合、食費や日用品代などは実費になり、介護保険は適応されません。

要介護1でも一人暮らしできる？

要介護１の方は、介護が必要な部分もありますが、自分で生活できる部分も多く、デイサービス以外にも、ヘルパーさんの利用などで生活が成り立つことも考えられます。

要介護１でも、一人暮らしはできると考えてよいでしょう。

自宅内の生活で、できる部分が多いため、少しの手助けがあれば一人暮らしも可能です。

2022年の国民生活調査によると、要介護１の単独世帯の割合は、高齢者単独世帯全体の18.9%になっています。

このデータだけでも、要介護１で一人暮らしをしている人が、一定数いることがわかります。

利用者様の状態によって、日常生活で手伝いが必要な部分は違うため、入院中に担当していたリハビリスタッフや、ケアマネージャーとよく相談して、適切なサービスを利用していきましょう。

参考：厚生労働省　2022（令和４）年　国民生活基礎調査の概況