脳梗塞のリハビリについて知りたい方へ-治療期間や費用、自宅での自主練習方法-

「脳梗塞のリハビリはどれくらいの期間できるの?」

「脳梗塞のリハビリは自宅でもできるの?」

脳梗塞になって、初めて直面する問題であるリハビリ。

専門的な分野だからこそ、わからないことも多いと思います。

そこでこの記事では、脳梗塞のリハビリについて期間や費用、自主練習など詳しく解説します。

この記事の監修者

笑って介護 代表 氏原 大貴

氏原代表

理学療法士など5つの資格・認定を習得。業界を10年以上を経験し、「のぞみ整体院」を6店舗運営。

「通い続ける整体院」ではなく、根本改善を目的とした施術が評判となり、年間1万人以上が来院。「もっと自宅で動けるようになりたい」という脳卒中後遺症の方、高齢者の方の声がきっかけとなり、「笑って介護訪問リハビリマッサージ」サービスを開始。利用者の方からは多くの喜びの声が寄せられている。

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目次

脳梗塞のリハビリはいつから始めるの?

杖をつく高齢者とリハビリを行うスタッフ

脳梗塞のリハビリは、できるだけ早くから始めることが推奨されています。

理由は、脳梗塞の回復や合併症の予防に効果的だからです。


もちろん、全身状態が落ち着いていることが大前提です。

重大な病気になってしまったからといって、寝ている時間が長くなると、さまざまな合併症が起こります。

合併症の具体例は、以下の通りです。

合併症の具体例

・関節の動きが硬くなる

・血圧を調整する機能が弱くなる

・バランスが悪くなり姿勢を保持できない

・心臓や肺の機能が悪くなる

・骨が弱くなる

・脳の活動が低下し、認知症になりやすくなる

・食べ物を食べる時にムセやすくなり、肺炎になりやすい

 など

合併症を防ぐためにも、なるべく早くリハビリを行う必要があると言えるでしょう。

参考:

松野悟之. “脳卒中治療ガイドライン 2021 におけるリハビリテーション領域の動向.” 理学療法科学 37.1 (2022): 129-141.

園田茂. “不動・廃用症候群.” The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 52.4-5 (2015): 265-271.

脳梗塞のリハビリ期間はどのくらい?

脳梗塞のリハビリの様子


脳梗塞を発症し、急性期治療が終了すると、多くの方は回復期リハビリテーション病棟に転棟となります。

回復期リハビリテーション病棟の入院期間は、脳血管疾患の方は150日、高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害の場合は180日以内です。

また、退院した後に外来でリハビリ通院される方もいると思います。

外来リハビリにも期限はあり、発症してから180日間と決められているため、注意が必要です。

長期にわたる入院生活をした場合、外来リハビリに通えるほど、期限まで日数が残っていない場合もあるため、注意しましょう。

参考:厚生労働省「医療機関における医療機能の分化・連携に与えた影響調」参考資料

脳梗塞のリハビリ費用について解説

リハビリ費用の計算


脳梗塞のリハビリは、脳血管リハビリテーション料として請求されますが、施設によって違ってきます。

具体的には、リハビリ室の広さやリハビリスタッフ数など、さまざまな条件が細かく設定されているのです。

条件により脳血管リハビリテーション料(Ⅰ)〜(Ⅲ)に分けられます。

1単位(20分)あたりの料金は以下の通りです。

1単位(20分)あたりの料金

脳血管リハビリテーション料(Ⅰ) 245点

脳血管リハビリテーション料(Ⅱ) 200点

脳血管リハビリテーション料(Ⅲ) 100点

1点10円で計算しますので、脳血管リハビリテーション料(Ⅰ)の場合は、20分のリハビリで2450円かかる計算です。

自己負担額は、3割負担であれば735円、2割負担であれば490円となります。

参考:厚生労働省 第7部 リハビリテーション 通則

脳梗塞のリハビリは自宅でもできる

手のリハビリを行っている様子


リハビリと聞くと、「リハビリを行ってくれる人がいないとできない」と思う方も多いかもしれません。

しかし、自宅でもリハビリをすることは可能です。

脳梗塞により出現している症状によって、リハビリの内容は違ってきますが、ここでは代表的な自分でもできるリハビリをご紹介します。

脳梗塞のリハビリ:手を使った方法

脳梗塞を発症すると、手が使いづらくなることがあります。

手が使いづらいからといって、日常生活で麻痺した手を使わなくなってしまうと、ますます使いづらい手になってしまいます。

例えば、柔らかいボールを握る、手のひらを広げて、閉じるなどの運動を少しずつ行うだけでも効果的です。

歩行練習

脳梗塞を発症しても、装具や杖などを使って歩ける方もいます。

歩ける方は、できるだけ歩くようにしましょう。

「歩けるとはいえ、歩きづらい」

「装具を使っていると人目が気になる」

このように思われる方もいるかもしれません。

体力が落ちてしまうと、今までできていたこともできなくなってしまい、今以上に生活が大変になることが予想されます。

まずは一歩、二歩からでもいいので日頃から運動を心がけましょう。

ただし、転倒には十分注意をしてください。

言葉の練習

脳梗塞がおこる場所にもよりますが、言葉の能力が障害されることがあります。

言葉を喋れない、言葉がうまく出てこない、理解できないなどの症状が出る可能性があるのです。

このような場合でも、言葉を喋ったり理解したりすることをやめないようにしましょう。

家族の方にも協力していただき、なるべく多く会話をする機会を持つことが重要です。

家族だと、改めて多くの会話をしようとすると、気恥ずかしかったり、話題が無かったりするかもしれません。

しかし、言葉の機能回復のためにも、言葉に関わる領域を積極的に使っていくようにしましょう。

「自分でリハビリをやってもうまくいかない」

「効果があるのかわからない」

このような場合は、改めてリハビリの専門家の意見を聞くことも必要です。



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笑って介護は、介護者サポートと訪問リハビリマッサージの2つの活動を軸としています。

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