脳梗塞と脳卒中の違いとは?知っておきたい重要ポイントを解説
脳梗塞や脳卒中など、様々な診断名があり違いが分かりにくいですよね。
どちらも脳の病気であることはなんとなく分かりますが、詳細はイメージしにくいのではないでしょうか。
今回の記事では、脳梗塞と脳卒中の違いについて触れ、症状や後遺症についても解説します。
この記事の監修者
笑って介護 代表 氏原 大貴
理学療法士など5つの資格・認定を習得。業界を10年以上を経験し、「のぞみ整体院」を6店舗運営。
「通い続ける整体院」ではなく、根本改善を目的とした施術が評判となり、年間1万人以上が来院。「もっと自宅で動けるようになりたい」という脳卒中後遺症の方、高齢者の方の声がきっかけとなり、「笑って介護訪問リハビリマッサージ」サービスを開始。利用者の方からは多くの喜びの声が寄せられている。
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脳梗塞と脳卒中の違い
脳卒中とは、脳の血管にトラブルが起こる病気の総称のことです。
脳卒中の一部に、脳梗塞が含まれています。
脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまい、脳細胞の一部が壊死してしまう病気のことです。
また、脳出血は脳の血管が破れてしまい、脳内で出血してしまうことを言います。
脳出血と同じ意味で、脳溢血(のういっけつ)という言葉が使われることがありますが、同様の状態のことを指します。
脳出血の部位によって病気の呼び方が変わり、くも膜下出血は脳出血の代表的な例です。
脳を包む薄い膜のことを“くも膜”といいますが、くも膜のすぐ下で出血し、脳を圧迫するような状態になることをくも膜下出血と言います。
脳梗塞と脳出血は併発するのか
脳梗塞と脳出血が同時に発症することはありませんが、短期間で両方発症するケースはあるようです。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病など生活習慣病がベースにある人が発症しやすいため、このような方は、血管が詰まったり切れたりするリスクは高いと言えるでしょう。
普段から血圧や血糖値などに気をつけ、生活習慣病にならないようにすることが重要です。
脳梗塞や脳出血の症状
脳は様々な機能があり、脳梗塞や脳出血によって障害される場所によって、症状の出方が異なります。
代表的な症状は以下の通りです。
・手足の麻痺
・感覚症状
・手足の痺れ
・言葉がうまく出なくなる
・感情のコントロールができなくなる
・空間の認識が難しくなる
など
症状の重症度は、脳梗塞の程度や治療開始までの時間、脳出血の場合は出血の量により決まります。
治療が早ければ早いほど、また、障害されるエリアが少なければ少ないほど、症状は少なくなります。
脳梗塞や脳出血をした後に、一見なんでもないように見えても、特定の能力だけ障害されているということもありますので、専門の医師に診察を受けるようにしましょう。
脳卒中や脳梗塞の前兆
脳卒中や脳梗塞の前兆の症状の代表例は以下の通りです。
・経験したことのないような頭痛
・めまい
・吐き気
・呂律が回らない
・手足に力が入らない
・片目が見えにくくなる
など
これらの症状以外にも、一過性脳虚血発作(TIA)というものも存在します。
TIAは、一時的に症状が出て、しばらくすると何事もなかったかのように症状がなくなってしまう症状を言います。
一時的に脳梗塞になってしまい、症状が出るものの、すぐに開通するため症状がなくなります。
本格的に脳梗塞になる一歩手前の症状のため、できるだけ早く医療機関を受診する必要があります。
「治ったから病院にいかなくても大丈夫」
このようなことはありませんので、早く医療機関に行きましょう。
脳梗塞と脳出血のどっちが重症になりやすいのか
脳梗塞も脳出血も損傷される脳の領域が広ければ、重症化してしまいます。
脳梗塞になってしまった場合は、早く血流を再開する必要があります。
最近はカテーテルで血の塊を取り除く治療や、点滴で血の塊を溶かす治療などがあります。
脳出血の場合は、出血する場所により頭蓋骨を一部取り除いて血を取り除く手術ができる場合がありますが、出血が自然と吸収されていくのを待つしかないこともあります。
出血が吸収されれば、一部脳機能が戻る可能性はありますが、死んでしまった脳細胞は元には戻りません。
重症化を防ぐためには、できるだけ脳の細胞へのダメージを防げるかが鍵といえるでしょう。
脳梗塞と脳出血の後遺症に違いはあるのか
脳梗塞も脳出血も、後遺症の症状に大きな差はありません。
しかし、障害される脳の領域により、障害される機能や程度は異なります。
・感覚の障害
・力加減の障害
・言葉の障害
・空間の認識の障害
など
脳の機能の回復は、発症から6ヶ月が重要と言われ、それ以降の回復はかなり緩やかになってしまいます。
できるだけ早いうちから、しっかりとリハビリをすることが重要です。
とはいえ、発症から時間が経ったとしても、能力が回復する例もありますので、諦める必要はありません。
自宅でのリハビリはどんなことをやったらいいかわからないという方は、専門家に相談してみることもおすすめです。
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