介護認定とは?認定までの流れや要支援との違いをわかりやすく解説
「介護が必要かもしれないと思い始めたけど、最初に何をしたらいいのわからない」
「介護認定って言葉は聞いたことあるけど、具体的な内容やどうやって進めるのかがいまいち分からない」
大切な家族がそんな状況になったら、何から手をつけていいのか、どうサポートすればいいのか、たくさんの不安や疑問がありますよね。
この記事では、そんな介護認定の基本から、要介護と要支援の違い、介護認定を受ける流れをわかりやすく解説します。
この記事の監修者
笑って介護 代表 氏原 大貴
理学療法士など5つの資格・認定を習得。業界を10年以上を経験し、「のぞみ整体院」を6店舗運営。
「通い続ける整体院」ではなく、根本改善を目的とした施術が評判となり、年間1万人以上が来院。「もっと自宅で動けるようになりたい」という脳卒中後遺症の方、高齢者の方の声がきっかけとなり、「笑って介護訪問リハビリマッサージ」サービスを開始。利用者の方からは多くの喜びの声が寄せられている。
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介護認定とは?
介護認定とは、高齢者などが、どの程度介護が必要な状態なのか、数値化された基準で認定することです。
この認定を受けると、公的な介護サービスを受けることができます。
主に、食事や入浴、着替えなどの基本的な生活動作や、買い物や掃除などの日常生活動作が自分でできるかどうかを見ます。
たとえば、自分でご飯を食べられるか、トイレへ行けるか、自室をきれいに保てるかなど、毎日の生活に必要な動作がどれだけできるか等です。
要介護と要支援の違い
介護認定には「要介護」と「要支援」の2つがあります。
「要介護」は、日常生活で食事や入浴など基本動作に他人の手助けが必要な状態をさします。
例えば、一人では立ち上がれない、食事が自分でできない場合が要介護にあたります。
要介護に対し、「要支援」は、現在は自立しているものの、将来的に介護が必要になるかもしれない状態をさします。
「要介護」は即時の手助けが、「要支援」は将来を見据えた予防的な手助けが必要な状態というわけです。
介護認定を受けられる年齢
介護保険サービスは通常65歳以上の方が対象です。
しかし、65歳未満の方でも、特定の病気の場合は介護認定が受けられるようになっています。
たとえば、脳血管疾患やパーキンソン病などの特定疾患が原因で介護サービスが必要になった人は、例外的に支援の対象になります。
介護認定の申請資格は年齢によって異なりますが、必要なケースでは年齢に関係なく適切なサポートが受けられるようになっています。
介護認定を受けるまでの流れ
ここからは、最初の申請から、自宅などを訪問する調査、そして専門家による審査、最後にどのようなサポートが受けられるかを決める認定まで、一つひとつ見ていきましょう。
申請する
介護認定の最初のステップが「申請」です。
申請手続きは、住んでいる地域の市区町村の窓口で行います。
申請には、介護保険被保険者証が必要ですが、40歳から64歳の方は医療保険証も一緒に提出する必要があります。
介護の必要度に応じて「要介護」または「要支援」という認定がされ、この認定に基づいて様々な介護サービスが利用できるようになります。
窓口では、申請の流れや必要な書類について詳しく教えてもらえますので、介護サービスの利用を考えているなら、まずは地域の窓口に相談しましょう。
調査が行われる
続いて、調査員による実地調査が行われます。
市区町村から派遣された調査員が、自宅や施設などを訪問します。
訪問の目的は、申請者の心身の状況を詳しくチェックし、どれくらいの介護サービスが必要なのかを見極めるためです。
さらに、主治医からの意見も大切な判断材料となりますので、市区町村側が、申請者の主治医に意見書の提出を依頼します。
もし主治医がいなければ、市区町村指定の医師が診察し、その結果をもとに意見書を作成する形です。
このとき、意見書を作るための費用負担はありません。
このように、調査員の訪問と主治医の意見で調査が進みます。
審査判定
審査判定では、申請者の介護が必要な度合いを決定するため、全国一律の基準で評価されます。
最初に行われるのが一次判定です。
一次判定では、調査結果と主治医の意見書の情報をコンピューターに入力し、自動的に評価します。
自動的に評価することで、公平性を保ちつつ迅速に進められます。
一次判定の結果を踏まえ、次に介護認定審査会で二次判定が行われます。
二次判定では、医師や福祉の専門家が集まり、より詳細に申請者の状態を見て最終的な要介護レベルを決めます。
二段階の審査を通じて、申請者に最適な介護サービスを提供するための基準が決まり、介護が必要な人々が適切な支援を受けられるようになります。
認定
市区町村は、介護認定審査会の判定結果にもとづき介護認定し、結果を通知します。
結果は、「非該当」「要支援1・2」「要介護1〜5」に分けられ、どのレベルの介護サービスが受けられるかが決まります。
- 非該当:介護サービスが今のところ必要ないと判断された人です。
- 要支援1・2:日常生活での支援が少し(要支援1)から多め(要支援2)に必要な方
- 要介護1〜5:日常生活での介護が必要とされる方で、必要度に応じて細かく決められています。
- 要介護5:はほぼ全ての活動で介護が必要で、最も介護が必要な方
申請から30日以内にこの結果が通知され、結果に基づいて適切なサービスが受けられるようになります。
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